私は20年以上にわたりメーカーや商社で海外市場、特に中国、台湾、ヨーロッパ市場の最前線で顧客との交渉に当たってきました。
常に様々な政治環境、経済環境に翻弄されながら、売上予算達成に向けて、自分とチームに発破をかけながら、過去取り組んできました。
そんな私からすれば、コーチングスクールで学んでいる人々を見て一つの大きな違和感がありました。
それは何かといえば、コーチングスキルやノウハウばかりにお金を投資して、ビジネスを学ぶために或いはそのシステムを構築するためにお金を投資していないことです。
私から見れば、コーチングスキルだけを盲信してしまい、それで全てが実現可能になると大きな勘違いをしているようにしか見えませんでした。
でも実際に多くの方がそんな大きな勘違いをしていたと思います。
素晴らしいコーチングスキルやノウハウハウを自分のものにしても、それをクライアントのために最大限活用し、クライアントに成果結果を出していただき、あなたが金銭と言う代価を得なければ、継続的にコーチングをしていく事はほとんど不可能です。
そのためにはビジネスをしっかりと勉強して、トライアルアンドエラーを繰り返しながら、身体感覚でビジネスを覚えて稼ぐ実力を身に付けていく必要があるのは言うまでもありません。
そんな事は普通考えれば誰でも分かることです。
でもそんな大切なことに対してコーチ自らがスコトーマを作ってしまい、コーチングさえ学べば全てが実現可能になると盲信してしまっているとしか思えませんでした。
では勉強熱心な意識レベルの高い人がなぜそんな大切なことに対してスコトーマを作ってしまうのでしょうか？
一番大きな理由は、自らビジネスをゼロから築き上げて、お金を継続的に稼ぐ仕組みを作った経験がないからです。
ほとんどの人が会社員として生計を立てています。
会社員として各々の専門分野には精通していたとしても、自ら起業家としてマインドセットを整え、商品を作り出し、その実行プランを立て、効率的な集客システムを構築し、セールスでクロージングしていく、そのプロセスを理解していないからです。
その一部分しか理解していなければ、ビジネスを全体として最適化させ、自分にとって理想的なビジネスモデルを自らの手で構築するのは到底不可能です。
本来はそのビジネス構築のために自己投資をし、メンターに指導を仰ぎながら、トライアルアンドエラーを実践を通して繰り返し、肌感覚でビジネスをゼロからイチにする能力を構築する必要があると思います。
つまりそうやってビジネスのゲシュタルトが最適化されていくわけです。
しかし大多数のコーチがビジネスには自己投資をせず、コーチングスキルばかりに自己投資しているのが現実です。
ここで断言しますが、あなたがコーチングスキルを更に伸ばし、クライアントを成功させたければ、あなたのビジネスモデルをしっかりと構築し稼いでいくことが一番大切で、コーチングスキルに更なる自己投資ををすることではありません。
その理由はクライアントと継続的にしっかりと向き合う実践の場がこそが、あなたのコーチングスキルを飛躍的に伸ばす唯一そして絶好の機会だからです。
コーチ同士で模擬練習ばかりして何が分かりますか？
そんな予定調和の練習で、真剣に成功を考えているクライアントに真正面から向き合い、彼らのコンフォートゾーンの外から問題点を指摘し、クライアントが大きな飛躍のきっかけを作ることなど到底不可能と思った方が賢明です。
結局はあなたが自己投資して培ってきた素晴らしいコーチングスキルやノウハウが宝の持ち腐れになり、最初は宝ですが、時間の経過とともに腐ってしまいます。
それは普通に考えれば誰でも理解できることですが、ビジネスに対して大きなスコトーマを作っているコーチには周囲から指摘されないと分かりません。
周囲から指摘されても自分のプライドの為に耳の痛いことを敢えて聞こうとはしません。
結局はコーチングでビジネスを築くことに途中で挫折するか、自分にはまだまだスキルが足りないと勝手に大きな勘違いをし、更にコーチングスキルに投資するかの何の選択になってしまいます。
よくコーチから社会貢献の言葉を聞きますが、先ずはしっかりとお金を稼ぎ、それから正義感を持って社会貢献していくのは理解できますが、社会貢献をしてからしっかりとお金を稼ぐのはあまりお目にかかったことはありません。
社会貢献も素晴らしいですし、コーチングスキルも素晴らしいと思いますが、先ずはしっかり稼ぐことから逃げてはいけません。
その為には先ずはコーチングスキルばかりに関心が大きくなり、ビジネスに対して大きなスコトーマを作っている現実から目を逸らせてはいけません。
あなたがビジネスモデルをしっかりと構築しプロフェッショナルのコーチとして将来活躍することを祈っています。
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